2013年12月21日土曜日

フォクすけ人形の制作風景

データから印刷するまでの流れです。


写真をBlenderという3DCGソフトの背景に設定します。正面や上からなども併せて貼ります。

それを見ながらモデルデータを作ります。

印刷用に整えます。

印刷データへの変換ツールに喰わせます。

印刷します。途中省略してるけど、2時間くらいかけて印刷して組み上がるまでの動画です。


2013年11月4日月曜日

Maker Faire Tokyo 2013に出展してました

夏のYamaguchi Mini Maker Faireに続き、11月3日〜4日のMaker Faire Tokyo 2013に出展しました。今回は一人での出展でしたので自分が作ったものを全面に並べました。(知人と一緒にやろうと思ったのですが、それぞれが自分のブースを持ってたのでそれぞれ自分の戦いをしてました)。
今回は前回出展していた画像認識で自動走行するロボットと猫型ロボットに加え、新作のフォクすけロボットとフォクすけ人形を展示しました。


フォクすけロボの作成工程については以前の記事()の通りで3Dプリンタでフルスクラッチで作成しました。顔認識で人を見つけると手を振るようにしていたので見に来てくれた方々に可愛がって貰えました。

このロボットは両手両足、首、尻尾、両耳が動きます。特に両耳は重用なのでかなり頑張りました。また展示では伝えきれなかったのですが、外部から繋がってるケーブルは電源とHDMIケーブルのみなので、内臓バッテリーに繋げばスタンドアロンでの動作も可能です。
反省点としては見栄えを良くしすぎたためか既製品と間違われたり、巧妙に作りすぎたためか目に仕込んだWebカメラに気づいて貰えないことがありました。次の展示の際はもう少しお客さんにわかるようにしたいです。
他には以前から問題になっていた顔認識などの画像認識が会場の照明に影響を受けていたことが今回は顕著にでてしまい、経験上もっとも悪かった感じがしました。フォクすけロボに仕込んだWebカメラは汎用のものの皮を剥いで基板のみ埋め込んだのですが、目の部分のカバーやWebカメラ自体に安いものを使ったのが原因のようなので今後調整します。


フォクすけロボの展示に合わせてフォクすけ人形も展示しました。3Dプリンターで印刷、パテ埋め、サーフェイサーで表面を整えるなど、製作途中のものが残っていたので製作工程として並べました。
見に来てくれた方や他のMakerやプレスの方に「手順を踏んで一から作ってるのは珍しい」といってくれた方が何名かいらっしゃったのでこちらもまずまずかなと感じました。


実際に作って、出展して、お客さんや他のMakerさんと話をしているといろいろと勉強になります。実のところそれらの話から触発されて2つほど次に作りたいネタが浮かんできたので次はそれを作って行きたいと思います。

最後にMaker Faire Tokyo 2013の出展者、参加者、そして運営のスタッフの方々お疲れ様でした。今後もモノ創らーとして活動して面白いものを創っていきたいと思うのでこれからも宜しくおねがいします。

2013年11月1日金曜日

フォクすけロボ開発進捗報告2

以前より作成していたフォクすけロボが遂に完成しました。制御系機器やバッテリーが内部に収められるので、外からケーブルを繋ぐこともなく動作させることができます。ソフトウェアにはOpenCVを使って顔認識をしていて、人を見つけると振り向いて手を振るなど比較的高度なこともやっています。

外観ですが以前作成したフォクすけ人形と比べると圧倒的に大きいです。多少バランスは変更しているものの、3Dモデルの原型は同じものなのでそのまま大きくなります。これができるのも3Dプリンターだからだと思います。

最終的に部品点数はそれなりの数になりました。これらに制御系機器とサーボモーターを組み合わせて最終的な形になります。


制御系の中枢であるAndroid StickとArduino Nanoは頭部に埋め込むので、両手足や尻尾、電力系の10本のケーブルを胴体側へ通しています。これは筐体の設計のときから考慮していて首の部分に必要な隙間を空けています。


胸部にはバッテリーと両手足のサーボモーターが、尻尾には予備のバッテリーが収められるようになっているので、中はケーブルでいっぱいです。でも胴体の内部に駆動する部品はないのでとりあえず押し込んでおけば大丈夫です。もし少しでも動くものがあるとケーブルを巻き込んで切れることがあるので、その場合は巻き込まれないように保護するか設計の見直しが必要になります。


画像認識や顔認識で動かしたかったので目にはWebカメラが仕込まれています。市販のWebカメラを分解して嵌め込んでいます。流石にそのままでは見た目が悪いので上からカバーをつけます。


忘れがちなのが梱包材です。イベントの出展にあたって輸送中の破損は付き物です。東急ハンズでスチロールブロックを買ってきて、フォクすけロボが収まるように電熱線で切って梱包材を作りました。スチロールブロックは加工もしやすく入手が容易なので非常に便利です。

このフォクすけロボはMaker Faire Tokyo 2013に出展予定で、それ以降も関連するイベントがあれば展示に出していきたいと思いますので、イベントの会場で見かけたら是非顔を覗きこんで見てください。巧く行けば顔認識して手を振ってくれると思います。

2013年10月8日火曜日

フォクすけロボ開発進捗報告

フォクすけ人形を作ってます。そのモデルを使ってロボットを作ろうとしています。このフォクすけロボはMaker Faire Tokyo 2013に出展する予定です。

筐体の作成

FreeCADとBlenderと使って3Dデータを作成し、それを3Dプリンターで印刷して作ります。
内部にモバイルブースターやサーボモーター、制御ユニットが収められるように注意して設計します。

印刷するとこんな感じになりました。実際に形にしてみると意外に大きいです。 ちなみに全部合わせると20〜30cmで、普通に印刷するとかなり時間が掛かる(数十時間)ので、印刷精度と引換に高速印刷をしているため外観が荒いです。

 首と尻尾は2軸の関節にしたかったので少し手がこんでいます。

ABS樹脂は元々塗装と相性が悪いので、サーフェーサーで表面を整えます。
高速印刷のため目が荒いので、一緒にパテ埋めもしています。

塗装はこれから行います。

制御系回路

画像認識で動くようにしたいので、少し性能の高いものを使います。
  • Android Stick(MK808)
    • Android4.1
    • USB Host API
    • Physicaloid Library
  • Arduino nano
今回はAndroid4.1が動くAndroid Stickを使用しました。これなら顔認識や簡単なタグ認識程度ならこなしてくれます。手足のサーボモーターはArduino nanoを用いて動かします。AndroidとArduinoの接続には@ksksue 氏作の Physicaloid Libraryを使う予定です(プロトタイプはFTDriverを使っています)。

基本的にAndroidとArduinoはサーボモーターの制御しかしないので、電子回路は単純なものをユニバーサル基板で作成します。
LibreOffice Drawでわかる程度にざっと書いて作成します。Arduino Nanoを載せる基板とサーボモーター用の中継基板の2つにわかれています。

Android Stick、Arduino Nano、制御用基板をひと通り繋ぐとこうなります。Android StickとArduino Nanoは頭部に、サーボーモーター用の中継基板は胸部に搭載する予定です。

プログラム

筐体や制御系ができてもそれらを制御するのはプログラムです。いきなり本番のプログラムを作るのは難しいので試験用プログラムを作成します。
この試験用プログラムはAndroidアプリです。首、両手足、尻尾、耳の全てを動かすことができます。

今後の予定

筐体がまだサーフェイサーを吹いただけで灰色なので、目立つ凹みをパテで修正した後、塗装します(完全に綺麗にするのは期間的に厳しそうだけど、、)。
OpenCVとそのFaceDetectorを使って顔認識やタグ認識で動くプログラムをAndroidアプリで作成する予定です。また、リモートコントロールの機能をHTML5で実装してみたいと思っています。
Maker Faire Tokyo 2013まで1ヶ月を切りましたのでどうにかして完成までこぎつけます。参加される方は是非ブースまでお越しください。


2013年9月23日月曜日

3Dプリンターでフォクすけフィギュア作り

とあるキャンペーンの懸賞になっていたフォクすけのぬいぐるみが欲しかったけど当選しなかったので3Dプリンターもあることなので作ることにしました。


知人は当選してぬいぐるみを持っていたので写真を何枚か撮らせてもらいました。


写真を元に3Dモデルを起こします。僕が使い慣れているツールはBlenderなので、それで3Dモデルを起こします。


次に印刷しやすいように分割し、印刷用データの生成ツールに食わせます。僕の使っている3DプリンターはBlade-1と呼ばれるもので、印刷用データはKisslicerというツールで3Dモデル(STL形式)から変換して作成します。


印刷したものは3Dプリンター特有のギザギザができるので磨きます。


磨くだけでは綺麗にならなかったのでパテ埋めしています。


パテ埋めして磨くのが終わったらサーフェーサーで表面を整えます。


そのまま塗装しても良いのですがある程度の数が作れるようにシリコンゴムで型取りして型を作ります。


型ができたら樹脂を流しこんで整形します。僕はホビーキャストという2液式のウレタン樹脂を使用しました。


成形後は型の合わせ目が残ったりするのでヤスリで表面を整えます。



ラッカースプレーとエナメル塗料で着色します。塗料によって塗る順番を間違えると既に塗ったところが溶けて大変なことになるので注意します(以前やらかしました)。




完成です。大きいのを1体と小さいのを4体作りました。ヌイグルミからは若干雰囲気は変わってますが可愛くできたと思います。

実際にひと通り自分でやってみるといろいろ勉強になりました。
データの作成時に耳を薄くしすぎて穴が開いたり割れたりしたので3Dプリンターの性能や樹脂の強度の考慮が必要でした。型取りはオーバーハングがあると樹脂の気泡が抜けなくなるので方向にかなり神経質になりました。塗料の取り扱いも慣れていなくて、厚塗りしすぎてムラがでたり、マスキングに失敗したりしました。

印刷と型取りと複製は結構大変だったので専門業者さんに依頼した方が良いのかなと思いました。このフィギュアは割と好評だったので頃合いを見て量産したいと思います。



2013年8月17日土曜日

ADKで温度湿度記録装置

AndroidとArduinoで温度と湿度を記録するだけのものを作って見ました。

中の構造は面倒なことはしておらずシンプルです。Groveの温度湿度センサをArduinoに接続し、それをAndroid側で受け取り、ひたすらSqliteDatabaseに記録しています。
使っているArduinoはHarpy nanoと呼ばれる互換ボードです。モノ的にはArduion Pro miniUSB Host Shieldの組み合わせと同等らしいです。

通信方法はADKを使うかUSB Host APIを使うかBluetoothを使うか悩んだのですか、
動かしっぱなしにする都合上、電源の供給ができないと困るのでADKにしました。

  • ADK : Arduino→Androidへの電源の供給ができる。Arduinoに電源を繋ぐ。
  • USB Host API : Android→Arduinoへ電源供給するため、Androidに給電できない。
  • Bluetooth : それぞれ電源が必要になる。


プログラムのソースコードはこちらで公開しています。Arduino側のコードは1のプログラム本体のプロジェクトの中にあります。

  1. プログラム本体 https://github.com/cattaka/adkworks/tree/master/HumiTemp
  2. 通信用サービスLib https://github.com/cattaka/LibGeppa 



2013年8月12日月曜日

Yamaguchi Mini Maker Faireに出展してました

以前からいろんなイベントに参加していて、その中でもMaker Faireに出展したいと思っていたので、今回遂に出展してきました。


基本的に自分が出展したかったので粗方は自分でやるとして
ついでに職場の同僚の3人をひっ捕まえて4人で参加しました。

グループ名はメンバーの一番若い人から「モバコン」という名前を貰い、それで出展しました。
自分が出展した作品は2つあります。
1つ目は画像認識で自動走行するロボットです。このロボットはキャタピラとその上にGalaxy Nexusを搭載しています。Galaxy Nexusにはカメラに鏡を取り付けて前方が撮影できるようになっています。そしてカメラの画像から目的のもの(下の画像では猫の写真)を自動で追尾するようになっています。



2つ目は以前、関西オープンフォーラムにも出展していた猫型ロボットです。こちらは本体はArduinoとBluetoothモジュールを搭載し、Androidデバイスから遠隔操作するようになっています。今回の展示ではAndroidデバイスで顔認識アプリを動作させ、人の顔を見つけるとそちらに振り向き、手を振るという展示を行なっていました。丁度ブースが入り口の近くだったので入ってきた人に片っ端から手を振って、お客さんの黄色い声援を沢山受けていました。




他のメンバーはAndroid+Arduinoで遠隔操作のできるラジコンや、ヘリウムのバルーンをつけると飛行船になるユニット(未完)を展示していました。





実は1つ目の画像認識で自動走行するロボットはかなり汎用的に作っていて、別のAndroidデバイスから操作するといったラジコンにもなります。そして隣のブースでは大きな遠隔操作のロボットが動いていたので対抗して走らせました。そして撮れた写真がこれです。
タイトル:「見つめ合う2台」。この写真、個人的に今回の出展のベストショットです。

今回の出展でお客さんがどういったもの面白いと思うかや、他の出展者から技術的に何が使えるか、別業種の人がどういったものを求めているかがわかりました。
次に出展するときはそれらを踏まえてプログラムと造形をもっと洗練したものを出したいと思います。