はじめに
温度を制御して見たかったのと、仕事中によく飲むアイスの缶のボトルコーヒーが温くなるのが嫌なので、ドリンククーラーを作った。アプローチ
ペルチェ素子の片面に放熱用のヒートシンク、片面にアルミ板でドリンクホルダーみたいなのを付ければ行けるんじゃなかろうかという雑な発想を元に開発した。使った部品
- ペルチェ素子 8Aタイプ(40x40mm) TEC1-12708
- 電流流すと温度が移動するやつ
- http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00486/
- 65W級スイッチングACアダプター12V5A GF65I-US1250
- 秋月で売ってる容量が大きいACアダプター(これ以上は電源モジュールになる)
- http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-00510/
- DC1V~15V 最大8A可変スイッチング電源キット(降圧) SI-8010Y使用
- アイネックス Socket AM4対応 92mmファン CC-04
筐体を作る
FreeCADで設計して3Dプリンターで印刷した。ドリンクホルダー部分は保温のために軽く中空にしてある。
制御ユニットは作業しやすいように嵌め込み式で外れるようになっている。構造上、ペルチェ素子周辺で結露して水滴が発生しても、制御ユニットの中に入らないようにしている。また熱が発生する部分なので空気穴を開けてある(オーバーヒートしそうならファンを設置するつもりだった)。
ドリンクホルダー内の冷却部分は、0.5mmのアルミ板をカッターで斬り出して折り曲げた。手を切らないようにヤスリでエッジの処理もしている。
CPUクーラーに固定用の部品が付属していたので、CPUクーラーの固定にはそれを使うようにした。地味に重たいので強度不足にならないように周辺は厚くしている。
制御ユニット
制御ユニットの中には可変スイッチング電源キット(写真左)と、ACアダプタのコネクタを刺すための基盤(写真右)が入っている。使用したペルチェ素子の抵抗は1.4〜1.6Ωなので、直接12Vを食わせると8.57A(≒12/1.4)くらいなのでACアダプターの容量オーバーになる。なので可変スイッチング電源キットを噛ませて電圧を下げるようにしている。
CPUファンは右の基盤から電源を取っているが、そのままではファンの回転数が高すぎて少々うるさいため、トランジスタと可変抵抗を挟んで電流量を調節している。トランジスタも地味に発熱するので小さいヒートシンクを括りつけている。
使った感想
ペットボトルを突っ込んで使ってみた感じ、室温よりかは冷えているが、キンキンに冷えるには程遠い。考察
- CPUファンはもともと100W級の冷却用なので、そのまま使うとファンがオーバースペックでうるさい。静かなものに交換すると良さそう。
- ACアダプターの容量の都合でペルチェ素子には結局9Vほどに落として供給している。
- いまいち冷えないのはドリンクホルダー部の断熱が雑というのが大きいと思われる。
おわりに
正直、使い物になるのかというと微妙な結果に終わった。でもそのうち動植物の育成用の箱とか作ってみたいなと思っているので、そのときのこのノウハウが引き継げたら良いと思う。